大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和40(オ)319 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人柳生常治郎の上告理由第一点について。

記録によれば、論旨指摘のとおり、原審は、その第七回口頭弁論期日において、

当事者双方が出頭しないのにかかわらず、口頭弁論を終結し、第八回口頭弁論期日

において判決を言い渡したことが認められる。

しかし、訴訟が裁判をするに熟するときは、裁判所は口頭弁論を終結して終局判

決をすることができることは民訴法一八二条により明らかであつて、当該口頭弁論

期日に当事者の双方が出頭していないことは、裁判所の右職権の行使を妨げるべき

理由とならない。論旨は、民訴法二三八条を根拠として右見解を争うが、同条は、

当事者双方が口頭弁論の期日に出頭せず、または弁論をしないで退廷した場合にお

いて、裁判所が口頭弁論を終結せずかつ新期日の指定もしないで当該口頭弁論期日

を終了した場合における取扱を規定したものと解すべきであつて、この制度がある

からといつて、裁判所は該期日に口頭弁論を終結できないものと解しなければなら

ないものではない。されば論旨は採用することができない。

同第二点について。

当事者双方に対し適法な期日の呼出がされて開かれた口頭弁論期日において、判

決言渡期日の指定告知がされたときは、その告知は右期日に出廷していなかつた当

事者双方に対してもその効力を生ずるものと解すべきである(昭和三二年二月二六

日当裁判所第三小法廷判決・民集一一巻二号三六四頁参照)。されば、判決言渡期

日を通知することなく判決を言い渡した原審の処置に違法はなく、論旨は採用する

ことができない。�

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同第三、第五点について。

当事者の申し出た証拠にして裁判所が不必要と認めたものは取り調べる必要がな

い(民訴法二五九条)から、原判決に所論の違法はなく、論旨は排斥を免れない。

同第四点について。

原判決の引用する第一審判決の各事実認定は、その挙示する証拠関係に照らし是

認できなくはない。論旨は、原審の裁量に属する証拠の取捨判断、事実認定を非難

するものであつて、排斥を免れない。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 五 鬼 上 堅 磐

裁判官 田 中 二 郎

裁判官 下 村 三 郎

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